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2番手争い: 動画共有サイトの場合 [ネット]

米国にはいくつもの動画共有サイトが立ち上がっている。もちろんYouTubeが圧倒的に大きいわけだが、それ以外にもMetacafe, DailyMotion, Veoh, Joostなどの名前をしばしば耳にする(参考URL)。



しかし、これらの有名サイトですらビジネスになっているかといえばよくわからない。例えば、Veohは$40m(約40億円)の資金を募集中らしい。

Veoh Raising Another $40 Million?

We hear that video site Veoh is trying to raise $40 million, at a proposed valuation of $150 million; we're told the company has hired Bear Stearns to put the round together. Veoh declined to comment.

If this pans out, we'd love to know where that money is going. The company has already raised about $40 million so far -- $26 million of that in a C round last spring led by Goldman Sachs.

Veohは投資銀行のベア・スターンズのリードの下で$40mを募集中のようだ。去年春にはゴールドマン・サックス(こちらも投資銀行)のリードで$26mを含め総額$40mの資金が既に投下されているようだから、今回$40mの募集が完了すれば調達総額は$80m(80億円)にも達する。資本金のレベルはWebベンチャーというよりも、大手メディア企業といったところだろう。



Veohの事業が順調かといえばそうでもないようだ。下記にもあるように、業界最大手のYouTubeと比べると、Veohのユーザ数やストリーム数は30分の1、40分の1といったレベルにしかならないという。

In December the site pulled in 2.1 million uniques and served up 58 million streams (per Nielsen); YouTube had 67 million uniques and 2.6 billion streams.



ユーザが集まらないからこそ大規模な資金を調達して事業を一気に加速させたいということなのだろう。



ゴールドマンやベア・スターンズといった著名企業が投資してくるからには勝算があってのはず、いったいどういうロジックで投資してくるのか、その考え方を聞いてみたいものだ。



Veohの資金調達はいくつかのメッセージを残してくれる。



  • ネットの世界では「規模の経済性」が働きやすく、先行者ほど大きな利益を得やすい。
  • 規模の経済性の下で後発企業が形勢を逆転するには、大量の資源を投下して一気に挽回を図るのが一つの打ち手となる。(ただし、これが有効に働くかどうかはわからない。)
  • 米国には動画共有サイトに多額の資金を投じる投資家がいる(日本はどうか?)


ネットの世界の2番手以下のプレイヤーが今後どのような競争を繰り広げていくか、Watchし続けることで勉強になることも多そうだ。


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