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発光ダイオードのベンチャー [その他テクノロジー]

先端技術に流行り廃りはつきものだが、そこそこ盛り上がっている技術の一つに発光ダイオード(LED)がある。省電力で長寿命であり、電子機器類を中心に30年以上前から使われてきたデバイスだが、ここにきて「照明」としての用途が広がりつつあるためだ。車のヘッドライトに使われたり(Lexusの場合)、液晶ディスプレイのバックライトに使われたり(Sonyの例)といった具合に、照明デバイスとして本格的に普及し始め、新たな市場を切り開いている。長期的には、家庭やオフィスで使われている蛍光灯の一部を置き換える可能性もあろう。地味だが着実な市場を見込める手堅い分野だ。



そんな中、LEDへの新たな投資もそこそこあるようで、下記のように紹介されているように、欧米のベンチャーが中心だ。(BridgeLuxは大手Creeから特許侵害で訴えられているようだが、ある意味多くの企業が競争していることの一種の現れと言えなくもない)

It joins the rush of other LED companies, including D.lightdesign (coverage), Quanlight (coverage), Intematix (raised $25 million from DFJ and Crosslink), Group IV Semiconductor ($8.2M from Khosla Ventures and BDC Capital). Yet another company, publicly traded Cree, has sued BridgeLux for patent infringement.

ところで、日本はLED大国だ。日亜化学、豊田合成といったこの分野の先駆者も多く、技術力は高いはずだ。こうした大手が多いと中々ベンチャーも育ちにくいのかもしれないが、是非日本のベンチャーにも頑張っていただきたい分野だ。


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パソコンの未来 [その他テクノロジー]

HPが近未来のパソコンのコンセプトモデルを発表した。



「これが10年後のモバイル」、日本HPが未来予想図を発表



中でもお気に入りは「記憶装置付きのペン型デバイス」。ペンを使って書いた内容をペン自身が記憶するというあたりが近未来的だ。



「ウォッチ-ワイヤレス・ゲートウェイ/ハブ」のコンセプトも面白い。これに携帯電話機能がついたら面白い用途が広がりそうだ。


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Intelの新しいチップ [その他テクノロジー]

Intelが新しいチップを発表した。半導体ウォッチャーとしては見逃せない話なのでご紹介したい。(原文はこちら



報道によると、新しく発表されたのはコードネーム"Nehalem"。メモリーコントローラーとグラフィックエンジンをCPUプロセッサ内に取り込み、余分な周辺回路とインタフェースを省くことで、従来よりも高速なチップを目指すとしている。リリースは2008年とか。



確かに最近のパソコンはギガバイト単位の大容量メモリーを普通に搭載できるようになった。メモリー・コントロールの負荷も増えているのではないか。CPUとメモリー間のインタフェースを単純化することによって確かにパフォーマンスは上がりそうな気がする。一方のグラフィックについても、最近はPCでビデオを見る機会がずいぶんと増えた。当然、高性能なグラフィックへのニーズは高まっているはずだ。
Nehalemはこうした二つの流れに対応した高性能チップを売り出すことで次世代のCPU戦争に勝とう言う意図がうかがえる。



Nehalemの発表にあわせてもう一つPenrynというチップが発表されたようだ。最先端の45nmプロセスを使ったチップのようで、従来のチップと同等の性能を、より小さいチップで実現できるはずだ。機能的にはあまり目立たないが、半導体プロセスとしては多くの技術革新が必要だったはずだ。半導体プロセスこそが半導体メーカーの力の源泉。最先端の45nmの分野で量産品を実現できれば、圧倒的なコスト競争力を持つことになろう。インテルが他社に先んじてこれを実現するかどうか、ますます目が離せないところだ。


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モバイルTVは期待の星? [その他テクノロジー]

モバイルTVがらみの報道が海外でも増えてきた。日本では既にワンセグとしてサービスが始まっているが、海外でもヨーロッパあたりでは数百万台規模で出回っているらしい。



まず、モバイルTVプロバイダーのMobiTVでは加入者数が2百万人、1年弱で2倍になったそうだ。MobiTVはケーブルテレビの番組を携帯電話に配信するサービスを行っている。(原文はこちら

MobiTV Inc., which transmits cable TV channels to cell phones, said Wednesday it has surpassed 2 million users, doubling its subscriber base in less than a year.

MobiTV sometimes comes bundled with a cellular carrier's wireless Internet plans; if purchased separately it costs $10 a month or more, in addition to the carrier's data charges.

MobiTVのサービスは携帯電話のインターネットプランにバンドルする形で販売され、月10ドルぐらいの料金だったようだ。データ通信に要するパケット代の料金体系との関係があるので一概には言えないが、まずまず手ごろな値段ではないか。しかし事業として立ち上がれば競合企業も黙ってはいない。

Both Cingular and Verizon Wireless, jointly owned by Verizon Communications Inc. and Vodafone Group PLC, plan to offer live TV through MediaFlo, a wireless network built by Qualcomm Inc. In other countries, wireless carriers are introducing broadcast TV for cell phones using a technology called DVB-H.

Cingular, Verizon, Vodafonといった大手どころがMediaFloというQualcomm技術を使ったテレビ放送をはじめるようだ。欧州あたりではDVB-Hを使った携帯向けTV放送もあるようだ。総じてモバイルTVは有望、という論調だ。



一方で懐疑的な報道もある。Businessweekの記事を見てみると、

Verizon Wireless will unveil a service that, for the first time, lets cell-phone users watch programming from the likes of Comedy Central, Fox, and MTV right on their handsets. If TV via handset takes off, wireless carriers and cell-phone makers will win big. But even after years of development and mountains of mobile-TV marketing hype, that's still a very big if.

Verizonが携帯向けのTV放送を始めており、将来性についてはいつくもの仮説が立てられているが、今のところはまだ"Big IF”、つまり大いに疑問だ、といったところか。



個人的には、ややサプライサイドが先走りしている感もあるが、数百万規模のユーザがついてきたことでまずまずの出足と見てもいいのではないか。携帯電話の小さなディスプレイででも見たいと思わせる魅力的なコンテンツを提供できるかにかかっている気がする。そうしたコンテンツ・プロバイダーにとって新たなビジネスチャンスが生まれたということではないか。


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パソコンが石に収まる日 [その他テクノロジー]

今日は、半導体技術の発展により、パソコンの中の大方の部品がいづれは一つの半導体に収まってしまうだろう、という話。



半導体はムーアの法則に従って18~24ヶ月毎に2倍の集積度を実現してきており、CPUはますます高速化している。しかし、周辺部品がそのスピードについていけないようだ。中でもボトルネックになってきているのがメモリー(DRAM)、およびCPUとメモリーを結ぶバスらしい。そんな状態では、いくらCPUのパワーをあげてもパソコン全体の処理スピードは上がらない。



そんな事情があって、IBMが新しい半導体を発表したそうだ(Businessweekの記事参照)。

a new approach to computer chip design unveiled by IBM on Feb. 14 at the International Solid State Circuits Conference, a chip technology event in San Jose, Calif. IBM calls the approach eDRAM—the "e" stands for "embedded"—and says that combining the two types of chip onto a single piece of silicon will substantially improve processor performance. IBM plans to integrate this technique into its chips beginning in 2008.

"eDRAM"と言うらしい。この"e"は"embedded"、日本語に訳すと「組み込み型」といったところで、つまり組み込み型のメモリー、ということになる。CPUチップにメモリーを一緒に搭載してしまうことで先にあげたようなボトルネックを解消しようということのようだ。IBMの担当者によれば、この手法ではメモリー搭載量に限りがあることから主流の技術になることはないだろう、と謙遜気味に説明してるらしい。でも、このようにメモリーをCPUチップに混載しようという動きが出てくれば、その延長でどんどん混載してしまおうという動きが出てきても不思議ではない。最終的にはパソコンやデジタル製品に使われている半導体はどれも1チップで事足りてしまうという世界が想定される。そんな時代には、パソコンは今のような形態である必要はなく、I/O、つまり適当な入力装置と適当な出力装置があればどんな形でもOKということになるだろう。



半導体の世界ではここにあげた「混載」の技術に加え、最近流行のマルチコアといったような技術の進歩には枚挙に暇がない。でも突き詰めて言えば半導体技術の進歩の方向性は、より多くの機能を単一のパッケージに取り込み、より小さく、より低消費電力で実現する方向に向かう、ということのようだ。


モバイルTV [その他テクノロジー]

バルセロナで開催されている3GSMではモバイルTVが人気のようだ。3GSMに限らず、携帯電話向けのビデオ配信技術は世界のあちこちで人気だ。



アメリカでもAT&Tが、QualcommのMediaFloによる携帯電話向け動画配信サービスを利用するらしい。いつものSiliconValley.comによると(原文はこちら

AT&T Inc.'s Cingular Wireless will use Qualcomm Inc.'s new MediaFlo wireless network to deliver broadcast television to mobile phones by the end of this year, the companies announced Monday.

このMediaFloがおもしろいのは、日本のワンセグのようにUHF/VHF帯の周波数帯(米国では716MHz~722MHz帯)の電波を使って映像を配信する経路に加え、携帯電話でウェブなどを見るときに使う3Gネットワークを使っても映像を配信できる点だ。ワンセグのような専用の受信機能がついていない携帯電話でもコンテンツを見れることになる。放送配信ネットワークの整備の状況によらずコンテンツを配信できるので、すばやく事業を立ち上げてサービスを展開しやすくなる。



アメリカでは今回のAT&Tのほか、SprintやT-Mobileも検討しているらしい。日本でもauとSoftbankが検討しているようだ。



このように携帯電話へのビデオ配信のインフラ技術が整ってくると、次の焦点はコンテンツに移ってくるのではないか。ワールドカップやオリンピックといった特別のイベントであれば携帯電話で映像をリアルタイムに見たいというニーズはあるだろうが、定常的にコンテンツを見てもらえるようにしないとネットワーク屋は儲からない。どんなユーザーにどんなコンテンツを提供するのか、そのあたりが今後の焦点になろう。起業チャンスかもしれない。


通信機器業界の復調 [その他テクノロジー]

Ciscoの業績が上向いているようだ。SiliconValley.comによると、前年同期比で40%の増収となったようだ。(原文はこちら

The San Jose networking giant's profit surged nearly 40 percent to $1.92 billion, or 31 cents a share, in the fiscal second quarter from $1.38 billion, or 22 cents a share, a year earlier.

増収の背景にあるのは、もちろん通信回線の需要が上向いていることだろう。同誌の説明によると

The company, which beat analysts' expectations, credited demand from telecommunications companies that are upgrading their Internet and cable networks to support more demanding downloads, such as YouTube videos and Internet phone services.

つまり、YouTubeのようなビデオやインターネット電話のようなアプリが増えたことで通信ネットワークの大域が圧迫されており、ネットワークをグレードアップしようというニーズが増えているからだ、ということだ。想像に難くない。



通信業界の復調を予想する向きは一昨年ぐらいからあったように思うが、それでも通信ベンチャーへの投資の回復はスローだったのではないか。日系の通信機器業者の方々が太鼓判を押すような技術力の高いベンチャー企業でさえ、新たな投資資金の呼び込みに苦労していた企業がいくつか見受けられた。バブル崩壊の痛手から投資家はまだ十分な自信を取り戻していなかったのだろう。



Ciscoの業績回復はそんな投資家の懸念を払拭する材料となりえる。これからより多くの通信系ベンチャーに資金が投入されるかも知れない。


動画配信の高解像度化 [その他テクノロジー]

YouTubeに代表されるインターネットを使った動画配信は今ではすっかり身近なものになっている。しかし、こうしたオンディマンド型の動画配信は、利便性の代償として解像度・音質はそれ程高いとは言えず、何かしら我慢するしかないのが現状だと思う。



テレビの世界を見てみると、家庭用フラットディスプレイは急速に高解像度化(フルスペック・ハイビジョン等)、大型化、低価格化が進み、大画面の平面型テレビがコモディティと化すのは時間の問題となってきた。このようなテレビと同じように、ネットにおけるビデオのオンディマンド配信が急速に増えてきたことで、今後は高解像度を求める動きが新たに加わってくるのではないかと見ている。



現状では高解像度のビデオデータをインターネットで配信するには障害がいくつもある。回線の太さの問題やサーバーの処理能力の問題だ。受信機が携帯端末の場合にはクライアント側の処理能力や消費電力も問題になる。これらの障害は半導体技術の向上や通信技術の向上によって改善していく方向にあると考えているが、キャッシング技術のように過渡期を補う技術も向上の余地がありそうだ。



最近では、YouTobeのような草の根ビデオだけでなく、企業がビデオを重要なコンテンツと位置づけ、積極的な投資を行いそうな気配が見える。この企業セクターは、積極的な投資を行うことで、ネットにおける高解像度配信の先駆けになるかもしれない。企業セクターがビデオを本格的に使う時代が来れば、新しい大きな波がIT業界にも訪れるのではないかと期待している。


カスタムかパッケージか [その他テクノロジー]

日本に出張して電車のつり革広告をぼぉっと眺めていると、世相がいろいろわかって面白い。そんな中に人材紹介会社から「コンサルティング業界特集」みたいな広告が出ていた。人材紹介会社の広告でコンサルティング業界と言う場合の多くはITコンサルティングのことのようだ。アクセンチュア、アビームなど、よく聞く名前が列挙されている。この広告を見て、「日本のユーザ企業も再び前向きで積極的な攻めのIT投資を始めたということか」と考えていた。



景気が不況の時にはユーザ企業の多くはIT投資を控えめにするものだ。言い方は悪いが多少機能に劣るところがあっても最低限の投資でそこそこの成果を上げることが出来ればよしとする時代だろう。そんな時代には、パッケージものが良く売れたのではないか。例えばサイボウズやワークス・アプリケーションズはこの類だったのではないかと考える。2000年後のバブル崩壊時にこれら企業の業績が伸びたのは、こうしたユーザ企業側のニーズがあったことも背景の一つではないかと考えている。



一方、景気が良くなってユーザ企業が攻めのIT投資を行う場合、ユーザは「差別化」を求めるのが常だ。パッケージ製品を買って来てそのまま使うよりも、何らかの機能をカスタム・メードで追加し、より自分のニーズにあったものを実現したいという欲が出てくるものだ。ITコンサルタントの仕事が増えているとしたら、何か特別なことをカスタムメードで叶えて欲しいと考えるユーザー企業が増えていると言うことではないか。こんな時代にあっては、パッケージを製造販売するビジネスよりも、カスタム製品を提供する企業の業績が伸びやすくなるものだ。



カスタムとパッケージの2つの潮流は、景況感の影響を受けながら主役の座を取り合っているような気がする。





と、ここまで書いて、昨年あたりから騒がれたWeb2.0的な流れをどう解釈したらいいのかとふと考えた。Web上で実現したパッケージ的な機能を、他の誰かが取り込んで機能追加して新たな製品とし、また別の誰かがそれを再利用し、という具合にパッケージが相互に連携しながらより複雑で固有な機能を実現しやすくなる環境下にあっては、カスタムとパッケージは徐々に融合していくと言うことなのかもしれない。


汎用か特定用途か [その他テクノロジー]

たびたびIntelネタで恐縮だが、Intelが汎用チップを特定用途向けに最適化させるようだ。日経BP社の報道によると、IntelはSAPなどのエンタープライズソフト向けにチューニングした一種のアクセラレーターを開発しているようだ。



半導体ビジネスというのは本質的にコピーのビジネスだ。設計開発に多額のコストをかけて型枠をつくり、この型枠を何回もプレスして複製品を作って販売するビジネスだ。だから、一度出来上がった型枠は改変せずに長期にわたって使い続けたほうが儲かるわけだ。Intelは汎用プロセッサという極めて汎用に使われる製品の型枠の分野で覇者となり、膨大な数のコピーを作って世界中に販売することでその強大な地位を築いてきたわけだ。



ところが、汎用品は必ずしもパフォーマンスがいいわけではない。使い方によっては冗長な部分、つまり無駄が発生する。より高度なパフォーマンスを実現しようと思ったら汎用品ではなくその用途に最適化された設計、つまり特定用途向けの設計の方が都合がいいことが多い。ここに特定用途向け製品市場の存在意義があるわけだ。



コンピューターというのは、ソフトウェアを入れ替えるだけでどんな作業もこなすわけで、その意味でコンピュータのハードウェアは本質的に汎用品といえる。しかし、エンタープライズソフトの分野でユーザがサーバーを新規購入するときには何に使うか用途を決めて買うことが多いはずで、サーバーに求められる機能は本質的に単機能なのだ。だから、コンピュータのハードウェアはユーザが求める機能を最高のパフォーマンスで処理できるよう最適化されている方が望ましい。
だったらユーザーが望むように、特定の機能に最適化できるようにしましょう、というのがIntelの今回のアプローチなのだろう。



何のことはない、これまでパソコンの中でグラフィックやオーディオなどに使われていたアクセラレーターを、エンタープライズ・アプリケーション用に作りましょうということだ。アクセラレーター自体はよくあるものだが、エンタープライズの世界ではこういう発想をした会社を聞いたことがないので、その意味でとても新鮮だ。



こうした動きは、汎用品ビジネスだけでは限界が見えてきた、あるいは汎用品そのもののパフォーマンスアップに限界が見えてきたから、ということではないか。だったら、既に出来上がっているCPUの型枠はそのままに、アクセラレーターで特定用途向けに最適化することで、ユーザにはより高度なパフォーマンスを享受してもらおうということで、半導体ビジネスの本質をよく理解したIntelならではの非常に優れた経営判断だと見る。


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