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盛り上がるWiMAX [その他テクノロジー]

WiMAX通信事業者のClearwireが2億ドル(約230億円)のファイナンスをまとめたらしい。この会社は既にIntelとMotorolaから9億ドル(!)の出資を受けており、今回は投資銀行などから2億ドルを追加で調達するとのことで、あわせると11億ドル(約1230億円)となる。会社側の報道はこちら



アメリカではWiMAXが盛り上がりつつあって、先日もお伝えしたように携帯電話大手オペレーターのSprintがこの分野で30億ドルの投資を決めているようだし、今回の報道はそれに匹敵するものだ。



個人的にはIntelやMotorolaといった半導体やハンドセットの会社が、自ら巨額の資金を投じて、WiMAX通信事業という新しい市場を開拓しようとしているところが大変興味深い。新しい事業は自らも積極的に関わっていくという姿勢を示していると思う。Intelは主力のMPUがあまり芳しくないようなので、今回のWiAMXには社運をかけているように見える。



新規事業というものはかくも難しくなってきているのかも知れない。


共通規格か独自規格か [その他テクノロジー]

技術系ベンチャー企業が事業戦略を考えるとき、しばしば規格の問題にぶつかる。どんな製品やサービスにも「共通規格」と「独自規格」があるわけだが、これらのうちからどちらに即した事業を行うかで事業戦略が大きく分かれてくる。失敗が効かないベンチャー企業には常に大問題だ。



Hp_ctg1525_1 共通規格というのは、業界内で規格化がなされている技術、あるいは既にデファクトスタンダード品が存在して事実上の業界標準が決まっている技術などのことで、前者は例えば無線通信の規格や、音楽やビデオの標準的なフォーマット類(JPEG, MPEG,等)、後者ではWindowsなどが有名なところだ。



001207ek_1 一方の独自規格は上記のような規格化・標準化がなされたものに対して意図的に独自の仕様を取り込もうというもので、例えば自社プレーヤーでしか再生できないデジタル処理アルゴリズム(Apple、Sony等が採用)、自社製品にしか使えない記録メディア(SonyのMemory Stick等)等が挙げられよう。これ以外にもAppleのMacintoshだって独自規格だし、ゲーム業界は各勢力が独自規格を作って真っ向からぶつかり合っている。



共通規格を採用すれば、より多くのパートナーや顧客とつながることが出来るが、一方で競合企業が多く、技術やサービスがコモディティ化するスピードも速い傾向がある。
独自規格はその逆で、パートナー開拓や顧客開拓をすべて独力でやらねばならず彼らを説得するまで骨が折れるが、ひとたび事業化に成功すれば比較的緩い競争環境で事業を行うことが出来るので、一般に高めのマージンを期待できる。



ベンチャー企業を見ていると、共通規格採用組と独自規格採用組がそれぞれいるようで、どちらが望ましいかということは一概には言えない。共通規格組は容易に理解されるのでウケがいいが厳しい競争が待っているし、独自規格組は市場性が課題となりやすいが一度理解者を得れれば飛躍の可能性が開ける。



個人的にはベンチャー企業は独自規格の方が取り組みやすいのではないかと持っている。共通規格組は比較的容易に事業を立ち上げることが出来るだろうが、他を圧倒するスピードで成長しない限り、売上が立ち始めるあたりから苦労しそうに思える。"Me too"的なビジネスにはあまり興味を覚えない。
一方の独自規格組だが、これは設立当初から苦労することが多いのだが、そうした難しい設立初期において有力なパートナーと知り合いになっているといずれ救いの手があわられる可能性が開ける。創業前の準備がキーポイントではないかと考えている。


WiMAXは普及するか [その他テクノロジー]

すっかりご無沙汰してしまいました。7月はかなりの日数を機上で費やし、Webをゆっくり見ている時間がほとんどなかった。Blogを続けるのは本当に難しい。



さてさて、そんな時にも世界は動いているもので、最近「へぇ~」と思ったのは米国大手携帯電話事業者のひとつであるSpintがWiMAX規格によるワイヤレスブロードバンド事業に2間で30億ドル(約3千億円)もの巨額な投資をすることだ。



参考:Economistの記事 Up in the air



WiMAXというのは、今ではほとんど当たり前になった無線LAN規格であるWiFiを拡張した通信方式で、WiFiよりも遠距離の通信が可能になる。だからパソコンからブロードバンドでWebを見たいとき、これまでのようにWiFiのアクセスポイントがあるHot Spotを探さなくても済み、どこでも高速なブロードバンドアクセスが実現する。



でも、個人的には技術としてはおもしろいが、ビジネスとしては難航するのではないかと勝手に予想していた。



なぜなら、WiMAXは競合する技術が多いからで、なかでも筆頭はNTT DoCoMoらが進めている第三世代携帯電話と呼ばれる技術で、通信距離もデータ転送速度もちょうどWiMAXと競合する関係にある。日本で売れている携帯電話の9割ぐらいは今や第三世代(FOMA等)になったようだから、日本でWiMAXが入り込む余地はあまりないだろうと見ていた。WiMAXtが入り込める市場があるとしたら、固定電話網や形態電話網が十分発達していないところで、たとえば中国やインドその他の第三世界を考えていた。



で、今回の報道はアメリカでの話だ。



このblogでも何度か取り上げたが、アメリカの(というか私がいるカリフォルニアの)ブロードバンド環境は日本よりも5年は遅れている。ブロードバンドが欲しいと思っても、実質的にADSLかCATV-ISPしかなく、スピードは遅いしよく落ちる。だからより高速なブロードバンドアクセスが市場に入り込む余地はあるだろう。



だが、アメリカは広い。なにしろ広い。ドライブに出かける度にその広さを痛感する。そうした広大な地域に基地設備を設置するのは手間も費用も大変だ。この広さがWiMAXビジネスの命運を左右する。



Sprintの試みが成功すれば無線通信に新しいスタンダードが誕生したということだ。多くの派生ビジネスが生まれるだろう。固定電話はますます苦しくなるだろう。道のりは険しそうだが注目したい事業の一つだ。


広告業界の行方 [その他テクノロジー]

Web技術の進化によりオンライン広告の精度が高まっているのは誰も異論は無いだろう。そして、広告の全メディアに占めるオンラインの割合が高まって行くのも容易の想像が出来る。



Economist誌によると、全世界の広告業界の規模は4,280億ドル(約50兆円)だそうだが、実にこのうちの約半分に当たる2,220億ドルの広告が効果の無い人に対してなされたり誰にも届かなかったりで無駄に消えているという。原文を引用して見よう。

Wanamaker's wasted half is not entirely proverbial. The worldwide advertising industry is likely to be worth $428 billion in revenues this year, according to ZenithOptimedia, a market-research firm. Greg Stuart, the author of a forthcoming book on the industry and the boss of the Interactive Advertising Bureau, a trade association, estimates that advertisers waste—that is, they send messages that reach the wrong audience or none at all—$112 billion a year in America and $220 billion worldwide, or just over half of their total spending. Wanamaker was remarkably accurate.

テレビ広告を例にとって見ると、30秒の広告のコストを人口千人あたり$20ドル(CPM)として、百万人の都市で放映する場合を想定すると、広告料金が$20,000ドルとなる。ところが、テレビで広告が始まると多くの人はチャンネルと変えるとかトイレに立つとかして広告を見ているとは限らない。アメリカで流行っているTiVoは映像をハードディスクに蓄えるのでユーザーは通常コマーシャルをスキップしてしまう(これは日本のハードディスクビデオレコーダーでも起きていることだ)。こうして、テレビ広告の多くは無駄に消えているとしている。



一方オンライン広告はこうした無駄を省いてくれる。サーチエンジンで特定のキーワードを検索した人にそのキーワードに関連した広告を載せるので、明らかに広告のヒット率が高くなる。Economistの同記事によると、オンライン広告の平均的なCPMは$500ドルだそうで、テレビ広告の実に25倍の価値があると言う。

The average cost to an advertiser from one such combination is 50 cents, which corresponds to a CPM of $500; by contrast, the average CPM in traditional (“exposure”) media is $20. A consumer's action, in other words, is 25 times as valuable as his exposure.

そうしたオンライン広告の代表格であるGoogleのAdWordsとAdSenseは昨年61億ドル(約7000億円)を売り上げたようだ。広告業界全体に占める比率はまだ微々たるものだが、単独の企業が広告だけでこれだけの売上を上げるのは驚きだ。



また、インターネットは「口コミマーケティング」という新しい分野も切り開いた。価格.comのように本当に口コミをやっているところもあるし、コミュニティを作って特定の趣味・興味・属性を持つ集団を作り上げ、そうした特定のセグメント相手にマーケティングしようという類のビジネスがご存知のように山ほど存在する。



いずれネットの世界がどんどんテレビと融合するようになると、テレビ業界を支えている広告業界がネットに対応しなければならないのは自明だろう。問題はそのときに広告業界の構造や市場規模がどうなるかだ。日本で言えば広告代理店を頂点としてテレビ局や各種制作会社が業界を形成してきたが、これら企業はネットへの対応を迫られることだろうし、ライブドア対日本テレビや楽天対TBSの例を見ながら既に手を考えているはずだ。
市場規模についてはオンライン広告によって広告業界から無駄がなくなることで、全体のパイが縮小する可能性がある。たぶん広告関係者やテレビ関係者にとってもっとも頭の痛い問題はこれではないか。もっとも、これまで無視していたロングテールの規模がそれなりに大きそうなので、たとえマス相手の広告市場が小さくなったとしてもロングテール向けの市場規模が拡大することでカバーされると言う考え方もある。いずれの場合にも広告業界には大きな変化であることは間違いないようだ。


Intelはワイヤレスで勝てるか? [その他テクノロジー]

パソコンの中で動いているCPUの王者と言えばもちろんIntelだが、最近は2番手のAMDにやや押され気味。こうした状況を変えるべくIntelはワイヤレスの分野に展開することで活路を見出そうとしているようだ。



WSJ誌によれば、Intelは北米や欧州に展開するワイヤレスインターネットアクセス業者のClearwire社に6億ドル(約700億円)を投資するようだ。この投資にはMotorolaも3億ドル(約350億円)で参加するらしい。この投資額はもはやベンチャー投資の域を超えて、プロジェクトファイナンスに近い。



Intelは以前から"centrino"ブランドを自社で立ち上げ、無線LAN(WiFi)用のチップを販売してきた。2000年代に入ってからIntelはWiFiチップを拡張してより遠距離の通信が可能になるWiMAXに投資してきたという噂があったようだが、そうした投資が実ってWiMAXチップの製品化が完了したのであれば、次はWiMAX市場を拡大したいと願うはずだ。今回のClearwireへの投資は、WiMAXチップを販売したいIntelの意図を受けてなされたものではないかと見ている。



しかしワイヤレスの世界は競争が厳しい。屋外通信技術としては既に携帯電話の各種規格が普及しているし、加えて先進諸国では固定通信回線のブロードバンド化も着実に進んでいるのでワイヤレスで大容量の通信をしたいというニーズが後退気味だ。時間が経てば経つほどこれら競合技術が優位に立ち、WiMAXにのめり込んでいるIntelは苦境に立たされる可能性がある。



Intelは直近で純利益が78億ドル、資本金が340億ドルもあるので、今回の投資額である6億ドルは全体からすればまだ許容範囲だろう。純利益の10%にも相当する資金を次世代市場に投じたと見ることも出来る。大きな賭けに出たことは間違いない。


EMCがRSAを買った [その他テクノロジー]

ストレージ大手のEMCが、セキュリティ業界老舗のRSA Securityを買うらしい。21億ドル(約2,500億円)だとか。



EMCはM&Aに積極的な会社で、しばしば異分野の会社を買ってきた。サーバー仮想化技術のVMwareや、コンテンツマネジメントのDcumentumなど、一見するとストレージとは直接関係がない。しかしながらこうした会社を購入することで、EMCはストレージだけに留まらず、より上位のレイヤに行こうとしたようだ。



一方のRSAは、公開鍵暗号の世界では世界標準となっており、RSA暗号はかなり古いので特許が切れている可能性があるが、その技術と知名度は情報セキュリティ業界ではトップクラスだ。



EMCによるRSA買収とEMCのストレージ事業との直接的な関係は今のところ不明だが、情報漏洩が相次ぐこのご時勢、ストレージのデータ全体を暗号化するぐらいのこと考えなければならないのかもしれない。だとしたらRSAは理想的な相手だ。



このように異分野の会社どうしが頻繁にくっつくところがアメリカ企業の強さを作る一つの要因なのだろう。


SAPの方向転換 [その他テクノロジー]

エンタープライズソフトの代表格ERPの分野でもオープンソース化が始まっていることは先日もお伝えしたとおりだが、こうした動きに対してERPの覇者であるSAP社は、機能を単純化したERPで対抗するようだ。



WSJ誌は、ベイエリアの交通機関であるBARTの券売機が使いにくいことになぞらえて、SAPをこう評している。
(実際、BARTの券売機はとても分かりにくく、切符を買えずに戸惑う人が多い)

But SAP has been under a number of competitive pressures in recent years...

the design of some of the company's offerings was "inhumane." "Anyone who says otherwise is swimming in a deep pool of delusion,"

The reason that's now a concern at SAP is because the company's offerings are being challenged by a new breed of Internet-based software, much of it having the friendly feel of popular consumer Web sites. What's more, SAP is trying to expand into small and medium-size businesses, which usually have less patience for recondite software than do big enterprises.

簡単にまとめると、「SAPが競争の脅威にさらされている。SAPのシステムはとても「非人間的」で使いづらいが、インターネットベースのソフトウェア企業がもっとフレンドリーなサービスを出してきたのだ。ましてや、SAPが次なるターゲットとしている中小企業のユーザーは大企業向けの凝ったつくりのソフトは受け入れないだろう。」という感じだ。



中小企業をターゲットとしたERP市場では導入コストの点でOSSが普及する可能性が高い。そうなるとSAPはじめ既存のERPベンダーがここに参入するとしても価格競争は必至。収益を上げづらい市場となろう。



Web2.0を起爆剤に、エンタープライズソフトウェアの業界にも確かに構造変化が起きていると見ていいのではないか。


パソコンがなくなる日 [その他テクノロジー]

ある起業家と夕食を共にしながら近未来のことについてビジョンを語って盛り上がった。その一端をご紹介しよう。



現在進行中のITがらみの技術展開を見ると、大雑把に言ってこんなところが目に付く。



  • ネットワークの高速化(有線、無線共)
  • コンテンツの高度化、リッチ化
  • アプリケーションのサーバーサイドへの移動
  • 各種コンバージェンス(放送と通信の融合、パソコンと家電の融合、エレクトロニクスと車の融合、等)
  • インタフェースの高度化
  • 要素技術やパーツの高性能化・小型化・省電力化


こうした流れを受けて、たとえばこんなことが起こるんじゃないか、こんなことが出来たらいいなぁという話になった。既に一部始まっているが。。。



  • テレビとパソコンとHDレコーダーは一体化する
  • 家電がWebの世界とくっつく
  • 製品はますます小型でスリムになる
  • あらゆるインタフェースが統一の方向に向かう。有線だ無線だ、WindowsだMacだといったような技術的なことはシステムが勝手に判断し、ユーザーは細かいことを気にしないでもすむようになる。キーボードは無くなって音声入力が標準となり、小さなディスプレイに代わって折りたたみ可能なディスプレイやプロジェクタが標準装備になる。
  • 自動車がインテリジェントになる。行き先を告げれば、自動車が勝手に走って連れて行ってくれる。
  • ユーザーは小さな端末を一つ持っていればどこにいても何でも出来るようになる。仕事でも音楽でもビデオでも。あたかも自分専用の秘書のように質問には何でも答えてくれるし指示も出してくれる。職場でも外出先でも家庭でも、携帯電話並みの端末一つあればすべて事足りる。


かなり現実的に起こりえることではないだろうか。最後に書いた「携帯電話並みの端末一つですべて事足りる」世界になれば、事実上パソコンはなくなるだろう。家庭の中ではテレビがパソコンの役割を果たすだろう。オフィスではサーバーサイドが多くを賄う、その方が情報漏洩の心配も少なくていい。そこまで行くのに何年かかるだろう。10年では難しいように思うが、インフラは徐々に整ってきた。



これからの10年はこれまでの10年に劣らず栄枯盛衰があって激動かもしれない。


OSS版ERPの登場 [その他テクノロジー]

ERP分野にもオープンソース企業が現れた。最近のOSS流行を見るにつけそのうち来るだろうと思っていたが、やはりきたかという感じだ。会社名をCompiereというらしい。NEAから$6m(約7億円)の投資を受けたようだ。ちなみに創業が意外に古くて1999年、従業員は10名未満だそうだ。少人数でずっとやってきて、ここにきて業態転換したということか。



オープンソース化の流れは今や留まるところを知らず、ちょっと前にCRM分野のオープンソース企業が有名になったことでついにエンタープライズソフトの分野もオープンソースかと複雑な思いで見ていたが、ERP企業にまで広がったことでもうオープンソースに出来ないものはないと言える状況になった。



ERPと言えば90年代後半にはいいビジネスだった。世界中の大企業がこぞってERPを導入して業務改善を図っろうとした。ERPソフトウェアを作っているSAPやOracleに限らず関連産業が沸き立ち、アプリケーションのライセンス料もさることながら、ハードウェア、導入作業、さらには導入を円滑に行うためのコンサルティングなど、さまざまな企業がERPの周りに群がった。



ERPがヒットしたのは、ユーザにとってメリットがあったからだ。ERPは企業のビジネスプロセスを標準化して「理想のビジネスプロセス」を作り、ERPを導入することでそうした理想のビジネスプロセスを企業内に導入できると謳っていた。ERPにすれば、ユーザ企業は従来のようなカスタムメイドの業務システムを導入するよりも時間的・金銭的に効率良くシステムを導入できるらしく、しかも業務が改善されるという、こんな夢のようは話はない。多額の研究開発を費やして開発した高価なソフトウェアであったが、完成度が高かったこともあってか、あれだけ多くの企業に受け入れられた。つまり、ERPのヒットの背景には、製品の完成度の高さへの期待、言い換えれば「理想のビジネス環境を提供してくれる」というユーザーの期待があったのだと思う。実際のところどうなのかは諸説あるが。。。このユーザーの期待にかなったソフトウェアを作るには、それなりの研究開発費と時間を要したはずだ。



翻ってOSSによるERPはどうか。ERPに必要なビジネスロジックの開発費をOSSのビジネスモデルで賄うことが出来るのだろうか。個人的には大きなチャレンジだとと思う。
でも、ベンチャー企業なんだから、大手ベンダーが提供するのと同等なERPを作ろうなんて大上段には構えず、たとえばサイボウズが機能限定でも圧倒的に安価なソフトウェアを売り出してロータス・ノーツを駆逐したように、機能を絞り込んで安価にした手軽なERPというのがあってもいいのかも知れない。少なくとも経営資源が限られている中小企業にはそこそこのニーズがあるだろう。



CRMの分野では一足早くオープンソース化が進行中で、この分野のかつての雄であるSiebelは今や見る影も無く、Oracleに買収されてて久しい。ERPの分野でもOSS旋風が吹くかもしれない。


BPMが復活 [その他テクノロジー]

今日の驚きはEMCがBPMソフトウェア企業を買収したことだ。



EMCはご存知ストレージ(SAN)のリーディングカンパニー。買われたのはProActivity Software Solutionsというベンチャー企業だ。どうやらこの買収は先に行われたコンテンツ管理ソフトウェアのDocumentum Incの買収(買収金額$1.6B、約2千億円)でかけていた機能を補うものらしい。



BPM(Businees Process Management)はかれこれ10年ぐらい前に流行ったコンセプトで、会社内外の業務プロセスを整理しましょうというものだった。でも僕の感覚で言えばコンセプトは流行ったものの成果は疑問だった。最近のSOAブームにのって、ビジネスのあり方をもう一度考えようと言う動きが出てきているようだが、そうした時代にあって改めてビジネスプロセスが注目されだしたと言うことか。


歴史は繰り返す、ということのようだ。

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